『自ら』という信念


山大生が企画した地域MIRAIサミットを通してインターンシップに参加した山近さんの原稿です。他の人の食器を洗わないってのは、実は結構みなさんに驚かれます。
昔、一緒に食べた人の食器まで洗っていたら、毎日膨大な皿洗い時間が発生してしまったので、結果としてこの雰囲気に落ち着きました。笑 優しいインターン生からは、冷たいですね…という目で見られることもありますが「自分のことは自分で」は、ストレスの少ない共同生活の基本と考えています。

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 楠クリーン村で過ごした1週間は、今まで経験したことのない、新しいことで溢れかえった日々でした。

1番最初に驚いたのが、自分が使ったコップや食器以外は基本的に洗わない、ご飯や飲み物等を、他の人の分まで(お皿によそわないという意味で)用意しないという点です。楠クリーン村にはそういう面での上下関係が全くなく、自分のことは自分で。そのスタイルが素敵でした。
そしてお米の運搬作業。お米が30㎏入った大量の袋をトラックに乗せ、倉庫についたら降ろすという作業は、日ごろだらけている非力な私の体力をかなり消費するものでした。しかし、メンバーの方はいとも簡単にそれらを運び、積み上げていてたくましかったです。また、多くのお米が倉庫に保管されており、もしお米がとれなくなっても1年は持つという言葉に頼もしさを感じました。鶏舎での採卵では、想像以上に雄鶏に蹴られ、怯えまくりでした。しかし、貰ったアドバイスを胸に堂々とした態度で鶏舎に入ったところ、今まで攻撃されてきたことが嘘のように、私に向かってくることはありませんでした。工夫をしながら物事を行うことで、見えるものが変わるのだということを実感しました。加工場では、大量のドライマンゴーをカットしたり、蜂蜜を瓶に詰めるといった作業をしました。ひたすら同じ作業の繰り返しでしたが、私はその単純作業が好きでした。また、この努力の積み重ねが商品の完成に繋がり、購入する人の喜びへと繋がっていくのだと身をもって感じました。お風呂を炊く際には、ボタン1つで完了する家と違い、スタッフの方が切った薪を鉈でさらに割り、不要になった紙とそれらを使って火を起こしました。薪の重ね方や入れるタイミングによって火の強さが変わることそして30分後には様子を見に行かなければならないことを知り、なんて繊細でデリケートなんだと思いました。

 このようにして新しい経験をする日々の中で特に感じたのが、楠クリーン村で行う全ての作業の根本に、メンバーの皆様の心に中に、『自分の手で・自分の意志で』という自発的な信念が存在していることです。それは、心のどこかで「誰かがやってくれる」「誰かが指示してくれる」という非常に甘ったれた考えを持っていた私に大きな影響を与えました。今まで自分から動いていると思っていた行動も、決断において結局全て相手任せであったことを教えてくれました。大事なのは自分が何をすれば良いのかをただひたすらに聞くことではなく、自分は何を思うか、何をしたいかを主張し、実行することだということを知った後からの日々は、それまでとは大きく異なっていました。自分がしたいと思ったことを伝えた時、(事情により全てを行うことはできませんでしたが)「いいよ!」「ぜひ手伝ってほしい」「助かる」と言われ、とても嬉しくなるとともに、実際にやった時にやりがいを感じました。

 
【地域MIRAIサミットの講演を通してインターンに参加しました。一番左が山近さん】

その感じ方は、ただ指示を待ち、言われるがままに動いていた時よりも断然大きかったです。傲慢になってはいけませんが、「変なところで遠慮する必要はないんだ。自信をもって主張していいんだ。」そう思えるようになりました。自分の頭をフル回転させ、本当の意味で自ら行動することの素晴らしさ、大切さを知った今の私は、楠クリーン村に訪問する前の私より成長したと自信を持って言えます。また、メンバーの皆様が自分の手で、自分の意志でやりたいことを一生懸命やっているから、あんなに輝いて見えるのだと納得しました。
1週間、あっという間でしたが本当に充実した日々で、勉強になりました。楠クリーン村で学んだことを忘れず、精一杯頑張ります。お忙しい中、本当にありがとうございました。

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